慢性腎臓病の老猫チャッピー、旅立つ

余命3日のはずが、900日の大躍進。大往生と思いたい

チャッピー(♂)とは2020年12月25日、とある動物病院の待合室で出会いました。院長先生から「飼育放棄の猫を引き取ってもらえないか?日に日に元気がなくなっていて心配」という相談を受け、とりあえず様子を見に来てみたのでした。

なんでも、93歳になった飼い主さんが施設に入ることになり、誰も飼える人がいないということで、親族の方がチャッピーを動物病院に預けたのだそう。誕生日は2007年。つまりは元飼い主さんが80歳の時に迎え入れた子猫という計算になります・・・。おいくつまで生きるつもりだったのか、万が一のことを考えていなかったのか、思うところはいろいろありました。

でも、ガラス張りの狭い待合室はとても寒く、出入りする大型犬に吠えられ、暖かいベッドも何の目隠しもないケージに入れられたチャッピーはあまりにも不憫でした。そして、今にも消え入りそうな瞳を見た瞬間に、問答無用で連れて帰ることにしました。

連れ帰ったその足で、二次診療の大きな病院へ向かいました。しかし、「膵炎と腎不全。他にいろいろ良くない。もってあと3日。年は越せないと思う」と言われ、愕然としました。そんなに満身創痍だったとは。それでも何の隠れる場所もない狭いケージの中よりは、暖かい人の家で最期を迎えてほしいという思いでまずは入院措置をとり、その後は以前にベジ子を看取ったまたたび保育園での看取りを決めました。

入院先の動物病院でなんとか余命宣告の3日を過ぎ、体調が上向きになったので退院となりました。
診察では慢性腎臓病と言われていたため、入園当日から毎日100mlの補液を開始。
最初の数日は目が離せないほど衰弱しており緊張が続きましたが、越せないと言われていた新年を迎え、もともと人間の家で暮らしていたこともあり、1か月程度で保育園の生活にもすっかり馴染みました。

こどもたちとは大の仲良し、毎日一緒に寝ました


またたび保育園には人間の子供が3人、先住猫が同室に1匹。
もともとは高齢の元飼い主との2人の生活だったので、急に賑やかな毎日が訪れることになりました。
そんな賑やかさに触発されてか、なんだか若々しさを取り戻した日々もありました。

すっかり仲良くなった先住猫とチャッピー

通算90,000mlの補液がつないだ命

元気になったといっても慢性腎臓病のため補液は欠かすことができません。チャッピーの生きた日数で単純計算すると、その量90,000ml。
翼状針(体に刺す針)は900本、朝晩飲んでいたお薬は1,800錠にのぼります。
毎年秋には健康診断を受け、余命宣告をしたかかりつけ医もびっくりするほどの復活劇でした。

それでも少しずつお迎えの日が近づいていました

クリスマスを2回越えたあたりから、20歳のお誕生日が祝えるのでは?と思うくらいに元気な日々が続いておりましたが、慢性腎臓病は少しずつ体を蝕んでいたようです。
亡くなる最後の2週間ほどは食欲も落ち、寝ていることが多くなりました。

お別れの1時間前にはチュールをなめたりもしていたのですが、2023年6月17日(土)21時30分頃、急な発作が起こりそのまま逝ってしまいました。悲しいお別れでしたが、暖かな窓辺で日向ぼっこ、先住猫にも好かれて老後の新生活も悪くないよね?
なんて、そんな風に思って過ごしていてくれたのなら冥利に尽きます。

腎臓病の猫たち

猫は体の仕組み上年齢とともに腎臓を患いやすく、お店に来るお客様やご支援をくださる方々からも腎臓病で猫を失くしてしまった。という話は尽きません。愛猫さんのためにストックしてあった腎臓病用のごはんや補液セットなど、通年ご寄贈のお申し出があります。
それだけ多くの猫が腎臓病に侵されていると思うと胸が苦しいです。
チャッピーの悲報を主治医に報告した際には、「あれだけの状態で3年ももったのは凄いことです」と補液の効果を感じることができたのは救いになりました。

これからもキャッツイン東京に色々な猫が様々な理由でやって来ることでしょう。
どの猫にも最善を尽くしてあげたいと、チャッピーの棺に花を添えながら誓いを新たに進んでまいります。

まん丸の目、ひょうきんな仕草はキャッツイン東京のスタッフ、ボランティアさんたちの間でも愛され、LINE絵文字、クラウドファンディングで描かれた店先の壁画にチャッピーが登場するまでになり、マスコットキャラクター的な愛され役となりました。

チャッピーにこれからも会いたい方はこちらからどうぞ!
【キャッツイン東京】猫助け絵文字♪第1弾

【キャッツイン東京】人気猫絵文字♪第2弾
(文責/またたび保育園ヒト園長)

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