【緊急】卒業生の大ちゃんとリリィを助けてください。

2020年の卒業生大ちゃんと、2021年の卒業生リリィが相次いでFIP(伝染性猫腹膜炎=猫コロナの重症化した病気)を発症してしまいました。この病気は一刻も早く投薬開始することが大切なので、治療薬投与進行と平行してのご支援・お見舞い金のお願いです。

https://cats-inn.tokyo/donate/
*ご支援の際には「FIPシエン」とメモ欄や振込人名の箇所にご入力ください

【FIPとは】

この病気は、猫コロナ(FCoV)がストレスなどの何らかのきっかけにより劇症化したものです。猫コロナは無症状で簡単にうつるため、多くの猫が持っていると言われています。FIPを発症した場合、数年前までは致死率ほぼ100%で、治療法もなく、まさに死の宣告でした。発症率は、当店が関与した猫だけで言うと100頭あたり1.5頭くらいで、年間100頭前後を保護譲渡している当店にとっては少なくない数字です。原因はまだよくわかっていないとのことですが、当店や周囲の事例を見る限り、環境の変化が大きく影響しているのは間違いない印象です。

こちらのサイトにFIPについてわかりやすく書いてあります。
https://www.konekono-heya.com/byouki/infection/fip.html

【治療について】

今は治療薬が何種類かあり、これを投与した多数の猫たちが助かっています。当店の周囲でも投薬して寛解した事例をいくつも見聞きしていますが、この薬はいずれも認可されていないため、価格が大変高いのが課題です。完治までに少なくとも100万円、体重で投薬量が変わるので、大柄の猫だと200万円以上かかることもあります。どこのご家庭でも簡単に用意できるという金額ではありません。同時に、どこの動物病院でも扱っているわけではなく、病院選びも簡単ではないのです。

また、冒頭にも書いたように、FIP発症に気づいたら一刻も早く治療を始めないと手遅れになってしまいます。熟考したりのんびり資金を工面したりする猶予は本当にありません。ネットを検索してみると、かけがえのない家族である愛猫を救うためにどの飼い主さんも必死になっている様子が窺えます。クラウドファンディングもよく見かけますし、車を売却して資金を工面したという方もいます。

【治療薬について】

FIPに効く奇跡の薬、MUTIAN(ムティアン)。2年前にこの薬の登場を知ったときには、正に希望の光でした。同時に、せめてあと数年早くMUTIANがこの世に誕生していたら、なすすべもなく見送った猫たちも間違いなく助かったのに…と悔しさがこみ上げました。だから今後は全頭にMUTIANを投与すると心に決めました。現在運営会社代わり、社名がMUTIAN、商品名がXraphconnとのことです。裏付けが取れているわけではありませんが、成分も異なるという話も聞きます。

大ちゃんに処方されたXraphconn

薬剤の成分については、専門的なことが書かれているサイトがあり参考にしています。猫好きの医師の方が愛猫の発症をきっかけに書いているようです。
https://www.nagoya-endo.com/%E7%8C%AB%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8C%E3%81%93%E3%82%8C/fip/

【明日は我が身】

この病気の根幹である猫コロナウイルスは、半数以上の猫が体内に保有していると言われています。つまり、FIPになる可能性はどの猫にもあり、本当に明日は我が身の病気ということです。実際、大ちゃんの里親さんも、ネットニュースでFIPになった愛猫のために車を売却した方の話を読み、感銘を受けていた矢先に大ちゃんの発症が発覚。「まさかうちの猫がFIPになるとは思わなかった」と仰っています。

大ちゃんの里親さんも、リリィの里親さんも、仕事を増やしたり、節約したりして今のところ自己資金で工面していますが、1粒5,000〜6,000円(税別)を80〜84日間投与する必要があり、その他にステロイドや診療費がかかります(薬や診療費は種類や病院によって異なります)。将来的には互助制度を作れたらいいなと思っていますが、少なくとも今回は間に合わないため、こうして皆さんにもお見舞金をご支援いただけるようお願いさせてください。

なお、ペット医療保険に加入している場合、通常薬代以外のFIP治療費はカバーされます(ご加入している保険会社の定款をご確認ください)。

【大ちゃんのご紹介】

推定2020年4月末生まれ。杉並区在住。ゴージャスな胸毛と尻尾が自慢の男の子。同年8月16日に、きょうだい猫ののんちゃんと一緒にキャッツイン東京へ入店。

大ちゃんは、板橋区小茂根の民家に現れた野良猫でした。長毛のサビ猫のお母さんから生まれた3匹きょうだいの1匹で、発見当時は生後3カ月くらい。大ちゃんとサビ猫のんちゃんの2匹が先に捕獲器に入ったところで母猫は危険を察知したのでしょう、残ったサビ子猫を連れて引っ越してしまい、全頭捕獲に至りませんでした。

お母さん猫は長毛の小さな若い猫でした

ここまで3匹の子猫を無事に育てたことは奇跡です

一緒に保護したのんちゃんは現在、板橋区内でタラちゃんという先輩猫さんと幸せに暮らしています。捕獲できなかった母猫ともう1匹のサビ子猫の行方はわかっていません。どこかで元気に、そして誰かに不妊手術してもらっていることを祈ります。

カフェデビュー前、人馴れ訓練中の大ちゃんとのんちゃん
在店時の大ちゃん。フサフサの尻尾をピンと立てて、小リスのように走り回っていました

【大ちゃんの経過】

2021年12月初頭に元気がなくなり、食欲もなく、寝てばかりのためかかりつけ医へ。「猫風邪でしょう」との診断で、抗生剤などで治療。2週間経っても改善しないため、血液検査を希望したものの、「風邪だから大丈夫、必要ないですよ」と言われたため、転院。

体調が悪く、寝てばかりいたころ

転院先の検査結果で「FIPのドライタイプでほぼ間違いない」との診断が出ました(FIPに対する認識は獣医さんによって様々です。また、未承認薬による治療に積極的な先生とそうでない先生がいるようです)。

大ちゃんの血液検査結果

里親Nさんから「抗生剤を使い続けているけれど、体調が良くならない」との連絡をもらったときに、私たちの脳裏には既にFIPの文字がありました。検査結果によってそれが現実のものとなり、絶対に大ちゃんを死なせたくないと強く思いました。Nさんももちろん同じで、金策は後で考えることにして、すぐにMUTIANによる治療を始めることにしました。

いくつかの動物病院に相談しましたが、薬代の他に診療費が都度10万円という病院があったり、概算300万円と言われたり、目の前が真っ暗になりそうでした。結局、G動物病院で投与を開始しましたが、こちらで取り扱っていたのはやはりMUTIANではなく、Xraphconn。投与後はすぐに効果が出て、ごはんも食べるようになりました。Nさんと共に大喜びして、このまま良くなるのかと思っていました。

一時的に体調が上向きになったころ

しかし、1週間くらいでまた元気がなくなり、9日目にはXraphconn投与前の状態に戻ってしまいました。

投薬9日目の大ちゃん

セカンドオピニオンでN病院に相談したところ、「別の薬に変えた方がいい」と言われ、再度転院。CHUANFUNING(CFN)に切り替えると、投薬量も減り(Xraphconnではドライタイプだと1.3倍、眼症状または神経症状がある場合はさらに1.3倍必要とのこと)、みるみる元気になっていきました。現在は投薬も折り返し地点を過ぎ、順調な回復を見せています。

こちらの薬がよく効いてくれました。感謝

折り返し地点を過ぎ、引き続き服薬がんばっています!

【リリィのご紹介】

推定2021年6月22日生まれ。板橋区在住。女王様気質で元気印がトレードマークの女の子。同年6月24日にキャッツイン東京へ入店。趣味は、赤ちゃんの時から一緒に育ったIKEAのクマちゃんと戦うこと。

リリィは2021年の初夏に、板橋区中台のとある会社の敷地内で保護されました。発見した従業員の方によると、フェンスの上でひとり鳴いていたとのこと。生まれて1日か2日。なぜフェンスの上にいたのかはわかりません。お母さん猫が引っ越しの際に忘れていったのか、引っ越しの途中に何かあったのか、はたまたカラスの仕業か…。いずれにしても、リリィは強運の持ち主と言って良いでしょう。

体重はほんの100g程度。夜間も含めて数時間おきの授乳と排泄をさせて、スタッフみんなで育てた乳飲み子でした。そのおかげで、世界の中心は自分であると思いこんだわがままお嬢様に育ちました(猫なのでそれで良いのですが)。

【リリィの経過】

同年9月28日に里親のHさん宅でトライアル開始。幸いなことにHさんはテレワークが多かったため、新生活にも順調に慣れていきました。年末年始の2泊3日、Hさんが帰省のため当店でキャットシッターを受託。2021年1月9日から元気がなくなり、日に日にあまり遊ばなくなり、食欲減退。お腹も張っているようだとのこと。当店にご相談をいただいたのが1月21日。症状からFIPを疑い、すぐに検査を受けていただきました。

主治医による診断はやはり「ウェットタイプのFIPの可能性が高い」というものでした。その2日後に外部検査結果が出て、診断は確定となりました。

Hさんも迷わず未承認薬の投与を決めてくださり、Xraphconnによる治療を即日開始。大ちゃんの事例もあったため、主治医の先生には「1週間投与して、もしもXraphconnの結果が思わしくなかったら転院してCFNに切り替えたい」とお願いしました。幸い、リリィにはXraphconnがとてもよく効き、翌日から少しずつ持ち前の元気さを見せるようになってくれました。食欲も戻り、腹水で餓鬼のようだったお腹も5日目には水分が体内に吸収されて気にならなくなりました。

何よりも、またクマちゃんを連れ回して戦うようになったのが回復の証です。

費用に関しては、動物病院ごとにかなり違うようです。こちらはリリィの18日分の診療明細になります。80日の投与で100万円くらいを見込んでいます。

ちなみに大ちゃんはFIPドライタイプであることと、2歳の男の子ということで体重もあるため、投薬量がリリィの1.5倍前後になるようです。最初に通った病院でのXrapconnによる治療が約50万円、現在通っている病院でのCFNによる治療の概算が約130万円とのことです。

今後もFIPを発症する在店生・在園生・卒業生は間違いなくいると思います。経済的な事情が理由で死なせるようなことはなくしたいと考えています。そのためにもぜひ相互支援をお願いしたく、このブログを書きました。今後はFIP専用口座なども設ける予定です。

【ご支援の方法】

▶Syncable(クレジットカードからのご支援)
https://syncable.biz/associate/catsinntokyo/donate/

▶お振込みによるご支援
ゆうちょ銀行 0一八(ゼロイチハチ)支店
店番(支店番号) 018
普通預金8974654(ゆうちょ間 10180-89746541)
口座名義 キャッツ イン トウキョウ

*ご支援の際には「FIPシエン」とメモ欄や振込人名の箇所にご入力ください

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